応募を面接につなげる方法
採用定着士&社会保険労務士の藤澤です。
今日は、「応募を面接につなげる方法」をお伝えします。
「求人原稿を頑張って作った!」
「あとは応募が来たら大成功!」
このように考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、応募はあったもののその後音信不通になるとか、面接日程を決めたものの来てもらえなかった、といったことは頻繁に起こります。
このようなことを防ぐためには、応募に対する対応がとても重要です。
少しのことに注意するだけで、このような結果を減少させることが可能になります。
今回のブログを最後まで読んでもらえれば、その秘策がわかります!
応募に対する対応は非常に重要
「応募があったら求人活動は成功!」ではありません。
ここからが一番慎重な対応が必要な手順です。
まず、応募が来てから次の選考に進むまでに行われる一般的な手順は以下の通りです。
・応募に対する返信、電話連絡
・選考の進め方の説明
・必要書類の提出要請
・面接日程の調整
どのように対応するか事前に決めていますか?
これらのどれもが対応を間違えるとせっかく応募があったのに途中で辞退されてしまったり、面接に進むまでの間に音信不通になってしまったり、ということになりかねません。
「その都度、対応しよう」という感じで気軽に考えるのではなく、応募者の心理や現代特有の事情なども考慮しながら、適切な対応をする必要があります。
現代の求職者の応募手段
求人の応募と言ったらどのような方法を思い浮かべますか?
あなたの「年齢」や「職種」、「過去の職務経験」などにより異なると思います。
例えば、以下のようなものがあると思います。
・ハローワークで紹介状をもらう
・店頭に貼ってあった求人募集を見て直接応募
・新聞の求人広告を見て電話
・求人雑誌を見て電話
・求人サイト経由でネット応募
・採用ホームページ経由でネット応募
全てが今でも実際に利用されている応募手段です。
しかし、近年の応募では、スマホを利用した応募が多いことが特徴です。
スマホの利用率は過去10年で急激に増加しており、2010年には5%弱だったものが、2021年には90%を超えています。
特に10~20代の若年者はほぼ全員がスマホを使用しています。
スマホは、多機能でありながら気軽に使用できるメリットがあります。
そして、このメリットならでは応募者の傾向があるのです。
そのため、スマホを利用した応募者の行動の特徴や心理を想定したうえで対応を考える必要があります。
応募に対するファーストコンタクト
スマホを使った応募には2通り考えられます。
「電話経由での応募」と、「申し込みフォームなどを使ったネット経由での応募」です。
電話経由での応募の場合は、特にスマホを意識する必要はありません。
通常のハローワークや求人広告経由での応募と同様に対応すれば大丈夫です。
事前に決めてあった採用担当者に取次ぎ、面接日時を決定しましょう。
一方、申し込みフォームなどを使ったネット経由の応募の場合は、注意が必要です。
スマホではいろいろな情報を気軽に閲覧することができます。
求人広告についても同様で、気になる情報をネットで検索する感覚で調べて、少しでも気になる求人を見つけたら次々に応募するケースが少なくありません。
そのため、あなたの会社に応募した後も、別の求人を探し続けている場合もあります。
その結果、より気になる求人を見つけたら、気持ちはそちらに向かってしまうかもしれません。
そうなったらあなたの会社のことは「もういいかな?」となってしまう可能性が高いです。
また、応募し終わったところで気持ちがひと段落し、ゲームをしたり友達とやり取りをしたりするかもしれません。
このような状態になると、あなたの会社に応募した時の熱い気持ちはすでに無くなっている可能性があります。
ネット経由の応募に対しては、電話を折り返し、面接の日程調整をするような段取りをする会社が多いと思います。
しかし、そのタイミングが、上のように気持ちが別の方向に向かってしまった後であれば、「さっき応募した会社かな?別の求人の方が良かったからいいや」「今、ゲームしているし、電話出るのめんどくさいな」となってしまう可能性もあります。
また、応募から時間が空くと、着信を不審がられる場合もあります。
応募した直後に電話がかかってきたのであれば、応募した企業からの電話だとすぐに認識できる可能性が高いですが、時間が空いてから突然知らない番号から電話がかかってきたら、不審に感じて出てくれずブロックされてしまう可能性もあります。
このような状況では、せっかく応募があっても、そこから先の選考に進んでもらうことはできません。
このようなことを防ぐためにも、応募があったらすぐに電話を折り返しましょう。
応募してあなたの会社への気持ちが高まっている間に、電話してしまうのが面接まで来てもらえるための秘策です。
また、非通知の着信は出てもらえない可能性が高いです。
応募に対する折り返し電話は、電話番号を通知するようにしましょう。
応募に対するファーストコンタクト
電話が通じたら面接日程の調整を行います。
ここでもスピード勝負です。
時間が空いてよいことは何もありません。
特に、「未経験OK、年齢不問」といった求人条件の場合、応募者は会社自体を選んでいるというよりも、この条件に該当している会社を選んで応募している場合があります。
そのような場合、あなたの会社だけでなく、複数の会社に応募している可能性が高いです。
そして、最初に採用された会社に入社を決めてしまう傾向があります。
あなたの会社の面接実施予定日には、すでに別の会社に入社が決まってた、ということも大いにあり得るのです。
スピード感がある会社の場合、「応募がある」→「応募直後に折り返し電話」→「夕方面接」→「その場で採用決定」
このように応募当日に採用が決定してしまうこともあります。
応募があったら、とにかくすぐに折り返し電話をして、最速で面接日を設定しましょう。
一方、経験が必要な職種の場合は、こんな簡単にはいかないかもしれません。
求める経験やスキルを持っているか、どのような経歴を持っているのか、といったことを確認する必要があると思います。
だからと言って、応募者全員に「履歴書と職務経歴書を送ってください」という対応をするのは絶対にやめましょう。
「電話で簡単なヒアリングを行い、問題無ければ履歴書、職務経歴書持参で面接に来てもらう」これが望ましいです。
経験者は、自分の経験やスキルを必要とされている会社に良い印象を持ちがちです。
電話での説明では納得してもらえず資料の送付を要求される会社と、すぐに面接を行える会社があるとでは、後者の方に良い印象を持ちます。
電話でのヒアリングでどうしても経験が怪しい場合にのみ、事前に資料を送ってもらい事前選考をするとよいでしょう。
このように応募者に対しては、未経験者の募集であっても、経験者の募集であってもとにかく早く面接日を設定することを目指しましょう。
直ぐには面接日を決定できない場合の対処法
例えば、「応募があったタイミングで、採用担当者がいない」「直ぐに折り返したけど電話が通じなかった」「電話は通じたけど、”今はどうしても時間が取れない”と言われた」このような時にどう対応するかについても、しっかりと考えておきましょう。
基本的な考え方は上で説明した通り、「スピード第一」です。
「翌日以降の都合の良いときにやりなおそう」というのはやめましょう。
それぞれ、以下のように対応すると良いです。
①採用担当者がいなかった場合
担当者がたまたま休暇中で、翌日にならないと連絡できない場合であっても、折り返し電話を翌日まで延ばすのはよくありません。
翌日連絡する旨を、応募直後に連絡しましょう。
「担当者でなく決定権も無いのに電話しても意味ない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
電話して「明日、何時頃に担当者から面接の日程調整の電話を差し上げます」といったことを伝えるだけでも十分効果があります。
電話ではなく、SMSでも大丈夫です。
とにかく応募したのに何も反応が無い状況を避けることが重要です。
②すぐに折り返したけど電話が通じなかった
以下のような方法でコンタクトをとった記録を残しましょう。
・留守電を残す
・メールを送る
・SMSを送る
よくわからない電話番号だから電話に出ない、という場合もあります。
留守番電話が残っていても、よくわからない番号であれば、聞かれない可能性があります。
求人原稿に、「応募者にはこの番号から折り返します」といった情報を書いておきましょう。
これらの方法でファーストコンタクトの記録を残したうえで、時間をおいて再度電話連絡を行いましょう。
③「今はどうしても時間が取れない」と言われた場合
相手にも都合があります。
タイミングが悪く電話にはでたものの、どうしても時間をとって話ができない場合もあります。
そのような場合には、またかけ直す必要があるのですが、しっかりとかけなおす時間を伝えておきましょう。
「30分後にかけなおします」といった感じです。
時間を決めることで相手も、予定を立てやすくなりますし、時間を空けてくれる可能性もあります。
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以上が、「応募を面接につなげる方法」でした。
応募者を獲得するために、時間やお金をかけて、求人原稿を作ったり、媒体に掲載したりしていることと思います。
そのため、応募があったらそれで達成感を感じるかもしれません。
しかし、せっかくの応募もその後の対応がまずいと、面接に進むことなく音信不通になってしまう可能性があります。
大切なことは、とにかく「スピード感」です。
今回のブログで説明したことを参考にしながら、求職者のことを考えて丁寧に原稿を作成することで、わかりやすい内容になっていくと思います。
無理のない範囲で実施していただくことで、お役に立てましたら嬉しく思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。